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2019.07.20

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分かりにくい電球の明るさの単位「ワット」と「ルーメン」について

気が付くと、身の回りの照明はほLEDが取り付けられています。天井や壁に取り付ける照明は、電気屋やホームセンターで「何ワット相当」と書いてある表示を目安に買ってくることが多いでしょう。

しかし、困るのは間接照明や屋外の照明を後付けするときです。消費電力の「ワット」は解るけど、明るさの「ルーメン」がいまいちわからない、ということはありませんか?

ルーメンはLEDにおいて新しい明るさの基準となっている単位です。ここでは、ワットのルーメンの違いや、何ワットが何ルーメンに相当するのかなどを紹介します。

INDEX

1.LED電球になってからワット(w)表示がなくなった!?

以前使われていた電球は「30W」や「60W」といった表示が一般的でした。しかし、現在売られている電球は廃止され、ほぼすべてが「LED電球」となっています。そして、LED電球には、はっきりと「30W」などと書かれてはいないのです。

1-1.パッケージには「30W相当」などと記載されていることが多い

LED電球の多くは「30W相当などと書かれていることが多いです。これは、厳密には30ワットではないものの、以前使っていた30ワットの電球と同じくらいの明るさを示すものとして、このような表示がされるようになりました。

しかし、この「何ワット相当」という表示は非常にあいまいであり、製造メーカーによって明るさには違いがありました。また、LED電球が出始めたころは、一般電球タイプでも1つ3千円程度で売られていたこともあります。そのため、国内製造の正規品より、安い海外メーカーのLED電球を買う人も多かったのです。

しかし、海外で製造されたLED電球は、「30ワット相当」と書かれていても、実際にはそれより暗く感じるトラブルもありました。LEDが普及された頃から、明るさの表示をどうするか、どのように統一すべきか、問題になっていたのです。

1-2.LEDは「ルーメン」という表示

そこで、日本電球工業会はLEDに対して新たなルールを設定しました。LED電球の明るさを「光の量」で判断し、全光束の単位である「ルーメン(lm)」の表示を徹底することにしたのです。

このルーメンという単位は、まだ聞きなれていない人も多いでしょう。実際、ルーメンの単位は全光束の量で換算され、旧型の電球40ワット相当は「485ルーメン」に値します。蛍光灯の場合はさらに明るさが強いので、旧型の40ワット相当の蛍光灯は、LEDに換算すると2,250ルーメンとなります。正直なところ、非常に分かりにくいです。

参照https://www.otsuka-shokai.co.jp/products/led/knowledge/comparison-lumen.html

1-3.LED登場時には混乱が生じた

ルーメンがLEDの正式な明るさの表示となっても、登場した当初は非常に混乱が生じました。何しろ、電球40ワット相当の明るさは「485ルーメン」という高い値になるので、本当にそれで正しい明るさになるのか、疑問を持つ人もいました。

そのため、LEDが普及している今では、ルーメンの表示を明記しつつ、明るさには「40ワット相当」という表示を使っているケースが多いです。そのほうが馴染みがあり、購入するときも間違いにくいでしょう。それでも、「何ワット相当」という表示は、メーカーによって明るさには違いがあります。そんなときは細かく表記されているルーメンの数字をチェックしてみましょう。その数字がワットと換算して正しいものであれば、従来の電球と変わらない明るさということになります。詳しくは次に紹介する表を参考にしてみてください。

参照https://www.otsuka-shokai.co.jp/products/led/knowledge/comparison-lumen.html

2.ワット(w)とルーメン(㏐)を分かりやすく比べてみよう

ワットとルーメンでは、表示される数値があまりにも違います。そのため、 LEDの場合は「40W相当」といった表示を目安にする分かりやすいですが、正しい明るさをチェックするにはルーメンの数値がどの程度の明るさなのかを把握する必要があります。

また、ルーメンの場合は電球の形や大きさによっても数値が変わります。使う電球のタイプを把握し、ワット数とルーメンの対応数をチェックしてみましょう。

2-1.一般電球タイプの比較表

一般電球タイプは、家のなかで最も使われることの多い電球です。主な用途は

  • トイレの電球
  • 玄関
  • お風呂場
  • キッチン など

一般的な電球タイプは、部屋のなかでも最も使われる種類でしょう。以下は、一般電球タイプにおける、旧式のワット数と、LEDにおけるルーメンの換算表です。

一般電球タイプLED電球のワット数(W)↔ルーメン(lm)対応表

一般白熱電球
ワット(W) 相当
ルーメン(lm)値
20ワット(W)相当 170ルーメン(lm)以上
30ワット(W)相当 325ルーメン(lm)以上
40ワット(W)相当 485ルーメン(lm)以上
50ワット(W)相当 640ルーメン(lm)以上
60ワット(W)相当 810ルーメン(lm)以上
80ワット(W)相当 1160ルーメン(lm)以上
100ワット(W)相当 1520ルーメン(lm)以上

参照http://www13.plala.or.jp/bigdata/LED.html

2-2.ボール電球タイプの比較表

ボール電球タイプのLEDは、使える用途は一般電球とほとんど一緒です。電球の口金はたいていE26口金となっているので、キッチンやトイレ、玄関など、幅広い場所で使うことができるでしょう。

ただ、一般電球よりも値段が高いのが特徴です。電球の球の部分が広い分、見た目がオシャレといった特徴はありますが、一般電球と比較すると値段は1.5倍程度することも多いです。そのため、LEDが普及してからは、一般電球形の方が売れ、ボール電球タイプの需要はやや落ち込んでいます。

ボール電球タイプLED電球のワット数(W)とルーメン(lm)対応表

一般白熱電球
ワット(W) 相当
ルーメン(lm)値
25ワット(W)相当 180ルーメン(lm)以上
40ワット(W)相当 400ルーメン(lm)以上
60ワット(W)相当 700ルーメン(lm)以上
100ワット(W)相当 1340ルーメン(lm)以上

2-3.小型電球タイプの比較表

小型電球タイプは、口金がE17口金と呼ばれる、全体的にサイズの小さなものです。使う用途とすれば

  • ダウンライト
  • シャンデリア
  • ペンダントライト
  • スポットライト など

このように、一点を照らすような照明器具として使われていることが多いです。

小型電球タイプLED電球のワット数(W)↔ルーメン(lm)対応表

一般白熱電球
ワット(W) 相当
ルーメン(lm)値
25ワット(W)相当 230ルーメン(lm)以上
40ワット(W)相当 440ルーメン(lm)以上
50ワット(W)相当 600ルーメン(lm)以上
60ワット(W)相当 760ルーメン(lm)以上
75ワット(W)相当 1000ルーメン(lm)以上
100ワット(W)相当 1430ルーメン(lm)以上

3.LED電球の注意点

いまや多くの家庭で使われているLED電球ですが、利用するにはいくつかの注意点があります。素人判断で設置すると大きなトラブルが生じることもあるので、怪しいときは電気店など専門家へ相談するのも大切です。

3-1.LEDを設置できない場所もある

それまで使っていた旧式の電球を辞め、LEDに交換しようとすることもあるでしょう。基本的に問題はなく、多くの場所でLEDは設置することができます。しかし、場所によってはLED電球を設置できないところもあります。それは、大きく分けて以下の3つです。

  1. 調光出来るタイプの電球
  2. 密閉型器具
  3. ダウンライトが不可能なケースも

まず、1の調光型は、つまみなどで光の明るさを調節するタイプの電球です。また、人が通ったときに反応するセンサーライトも、LED電球を取り付けることはできません。そこにLED電球を取り付ける場合は、設置する箇所の器具ごと取り換える必要があります。

そして、2はお風呂場で使うような、照明器具を密閉するタイプの密閉型器具です。取り付け器具によっては問題なく使える場合もあるのですが、ものによってはライトの熱がこもって危険なこともあります。基本的にお風呂場にLED電球は問題なく使えますが、それを覆う照明カバーはLED電球専用のものを使うようにしましょう。

最後に、ダウンライトはE17口金タイプのLED電球が多く使われています。しかし、設置するダウンライトの状態によっては、LED電球の熱がこもってしまうケースもあるのです。天井に直付けするようなダウンライトの場合、そこにLED電球を取り付けて良いか、電気店などに相談したほうが良いでしょう
参照https://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1209/20/news016.html

まとめ

スマートホンなど、新しくて便利なものが開発されると、使い始めは「理解しにくい」といったデメリットが生じます。それはLED電球も同じであり、消費電力が少なく電気代も掛からない大きなメリットがある分、どれを選んで良いか分からないといったこともあるでしょう。

今回紹介したルーメンは、LED照明における明るさの新しい表示です。電球の大きさや形によって違うといった分かりにくさもありますが、ワット数と比較することで、正しい明るさのLEDを選ぶことができるでしょう。家の電球を取り換える際には、ぜひルーメンの数値にも注目し、その場所に合った明るさを選ぶようにしましょう。

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