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ディスプレイスペースや収納棚にもなる!|壁の厚みを利用したニッチ

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家族やお客様を迎える玄関には、小さくても気持ちを和ませるスペースをつくりたいものです。設計上の理由で棚を置くスペースがなくても、壁の厚みを利用したニッチをとりいれることで写真やお気に入りの雑貨を飾るスペースを作ることができます。ニッチを導入すると省スペース、現代的なデザインを実現することができます。

そんな魅力的に聞こえるニッチですが、そもそもいったいニッチとはどのようなものなのでしょうか。

1.ニッチってどんなもの?

日本では住宅を作る際多くの場合木造住宅を採用しています。煉瓦造などとは異なり木造住宅は壁の中に空間が生じます。綿のような断熱材が充填されているものの、私たちが活用している居住空間の周りには、実は使用されていない空間が壁の中にあるわけです。そこに注目して活用するのがニッチです。ニッチとは、壁内部の空間を利用した、本来ならばデッドスペースとなるところをディスプレイ空間にコンバートする手法のことです。

四方に枠を用いたニッチもありますが、下面にのみ枠材を利用したもの、さらには枠材を一切使用しないで壁紙を巻き込むタイプもあります。照明設備を埋め込めばさらに一段とおしゃれなディスプレイになります。階段下の本来ならばデッドスペースになってしまうスペースを活用したものもニッチと言えます。

2. ニッチを利用した省スペース

実際に壁の中の使用されていないスペースはどれほどあるのでしょうか。

小さな木造二階建てを想定して計算してみましょう。柱の太さは100~120㎜なので奥行き110㎜と設定できます。天井高さは2700㎜と置きました。家の形が9m×7mの長方形であると想定し、計算してみましょう。

一階分の壁の中のスペースは((0.11×7) +(0.11×9))×2×2.7=9.5㎥という値になることがわかります。したがって二階建ての時は19㎥のスペースが活用されずに壁の中に眠っていることになります。家の全体容量に対しておよそ5.5%の使われていない空間があるわけです。もちろん家を購入する際はここの部分の土地に対しても費用を払っていることになります。土地が三千万円だとして概算を出すとその5.5%は167万円です。

電気配線、配管の都合上このすべてを活用することはできませんが、この眠っているスペースがいかに無駄な空間であるかがわかるでしょう。ニッチをとりいれれば狭いスペースにもお気に入りの雑貨や収納スペースが作ることができます。階段下などの狭いスペースには収納棚として使うことが可能です。

3.ニッチで家をおしゃれに

現代のミニマリズムをコンセプトにしたインテリアでは、白を基調にした内装になります。そして全体が白色となると空間がぼやけた印象を与えてしまうため、その空間にアクセントを入れます。フィーチャーウォールといった他とは異なる色の壁で差し色を入れたりするのがその一つの事例です。さらにはスポットライト照明に照らされた壁面も空間にアクセントを与えます。ニッチの導入も同様にアクセント効果があります。

ホテルやカフェなどのインテリアを見ればわかるように、プロがデザインした現代風のおしゃれな空間はたくさんの小物をおいていないことが通常です。限定した小物を置くことによって精錬された佇まいを持つ空間が生まれます。

住宅においても同様のことが言えます。沢山の小物を飾るよりも、小さくてもスペースを決めて季節感のあるディスプレイをするほうがおしゃれに見えます。例えばお客様を迎える玄関には季節感のある花や雑貨を飾ることなどもできます。リビングには家族の思い出を飾ることができるかもしれません。まさにニッチは小さなディスプレイスペース、家族のショールームです。冷蔵庫やテレビなどはニッチ内部にうまく配置できればすっきりした空間を作ることができます。

4.ニッチをつける時の費用ってどのくらい?

空間にアクセントを持たせるにはそれなりの追加費用が発生します。他とは異なる材料を用いるため異なる材料代が発生しますし、追加の作業となれば職人の追加の人工大が発生します。例えば壁の色を一面変えるのであれば違う色の壁紙1ロール、またはペンキ1缶を買わなければなりません。スポットライト照明であればその照明の費用、さらに配線費用です。

しかしニッチの使用で特筆すべきなのはその追加費用がさほど大きくならないということです。300mm×400mmほどのニッチであれば、現場でもともと使用されている材料のみを用いて制作することが可能です。追加の材料代はかかりません。その際、大工作業はニッチ一つ当たりおよそ20分もあれば十分でしょう。大工さんの人工が¥18,000とすると人工の追加は¥742です。抜群の費用対効果を見込めるのがこのニッチです。

さいごに

ニッチにはメリットがたくさんあるのですが、少なからずデメリットもあります。通常の家具とは異なり移動がしにくいということです。もし既存のニッチが不要になった場合、そのまま簡単に石膏ボードでふさぐことができます。しかしニッチの移動・新設する場合は壁紙をはがし石膏ボードも外して下地を組み作業する必要があります。ニッチの場所と個数の決定は、最低でも壁紙を貼る前でまだ石膏ボードが見えているとき、できれば石膏ボードを貼る前にする必要があるでしょう。

現代の狭くて家具を置きにくい住宅。しかしそんな制約があっても壁の厚みを利用したニッチをとりいれればお気に入りの雑貨やカードを飾ることができます。玄関の季節感のある飾りが置かれたニッチ、リビングルームの家族の思い出が置かれたニッチ。カフェやホテル、美術館のようにこまめに交換すれば、そこからお客様との会話が新たに生まれ、家族のだんらんにも花が咲くでしょう。

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